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2007.03/16(Fri)

紫の帯上げ 

P1000640.jpg


夏目漱石の『文鳥』の中に、飼っている文鳥の仕草に昔知っていた女性を思い出すという、こんな一節があります。

「昔し美しい女を知っていた。この女が机にもたれて何か考えている所を、後から、そっと行って、紫の帯上げの房になった先を、長く垂らして、頸筋(くびすじ)の細いあたりを上から撫で廻したら、女はものう気に後ろを向いた。その時女の眉は心持八の字に寄っていた。それで眼尻と口元には笑がきざしていた。同時に格好の良い頸を肩まですくめていた。(中略)この女は今嫁に行った。自分が紫の帯上げでいたずらをしたのは縁談の極まった二三日後である。」


『文鳥』は、事実だけをそのまま描写したような淡々とした、寂しくて静謐なムードの漂う小説なのですが、この“紫の帯上げの女”の部分は、控えめな中にもなんともいえない艶めかしさを添えていて、強く印象に残っています。

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